緑青については少しこの記事で触れましたが、
ブーツやスニーカーの紐を通す穴の補強(ハトメ)によく用いられる素材の、
銅や真鍮が酸化することによってできる青いサビのことです。
見た目の通り色が緑や青っぽく見えるので緑青(ろくしょう)と呼ばれています。
ハトメに緑青が発生する一番の理由が汗です。
水分や塩分が酸化することで緑青は発生します。
毒性等はないのでそのままでも問題はありませんが、アッパーや靴ひもに青味が移ってしまうと落とすことができません。気が付くと靴ひもが青くなってしまうことはあるあるです。
昭和の後期くらいまでは毒性があると信じられていましたが全く問題ないと研究で証明されました。
緑青は金属の表面だけに発生し、内部までは浸食しません。なので逆にそれを利用して表面をコーティングすることで腐食を防ぐことができます。
分かりやすい例が鎌倉の高徳院の大仏やアメリカの自由の女神です。
これらの色味は緑青が表面に発生したことによるものです。
人体に問題が無く、コーティングして腐食を防ぐ役割があるといっても靴に付いているのは気になるという方もいると思います。
ハトメに発生した緑青の落とし方はつまようじや綿棒で地道に取っていく方法です。
触ってみるとわかりますが粘着力がありベタベタしていて手に付くとくっついてなかなか取れません。それが服についてしまうとそれもなかなか落ちませんので直接手で触らないほうがいいです。
そして水に溶けない性質なので水洗いしても緑青は落ちません。
ネットで調べると効果的な落とし方はいくつか出てきますが、ハトメ以外の部分が色落ちしてしまったりするので綿棒で落としていくのが安全で正確かと思います。
我々もハトメの緑青は綿棒で取り除いています。
ブーツの受注は1年を通して多く依頼があります。基本的には全部のブーツに緑青が付いています。
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