見た目がキレイになってもお客さんが満足してくれるとは限りません。
まずお預かり時点での状態がこちらです。
全体的に汚れた感じがあり、黒ズミが目立つところもあります。
そして仕上げ後がこちらです。
明るい印象になり、目立っていた黒ズミも目立たなくなりました。
こちらを一度お客さんにお返ししました。
ですが、仕上がりに納得いただけず再仕上品として戻ってきてしまいました。
なぜ納得いただけなかったかというと、補色したことにより、補色箇所がベタついてしまっていたからでした。
なぜベタついてしまったのか理由は定かではありませんが、色落ちや黒ズミを目立たなくさせるために厚く絵具を塗りすぎてしまったか、絵具とバッグの相性が良くなかったか、気温が上がってきて、配送業者のトラックに積み込まれたときに高温になって補色が溶けてしまったかのどれかだと思われます。
いずれにせよ、仕上げたものが納得いただけなかったのは事実なので、再仕上として、1度補色を落として、ベタつかない程度に補色し直すことになりました。
そしてこの仕上がりになり、お返ししました。
ですが最終的に納得していただけず、クリーニング代を返金する結果となりました。
実はこのパターンでの再仕上は最近何点か発生していて、対策を練っています。
特に補色の方法を変えたところもないので、おそらく気温が高まった事による革の変質と絵具の溶けによるものだと思います。
ですが配送業者さんを使わないとお客さんにお返しが出来ないので、補色をベタつきが出ない程度に抑えて仕上げたりする工夫が必要になります。
ベタつきを抑えて仕上げると今度はシミ等が抑えきれないままの状態になってしまったりするのでそこの加減が難しくなってきます。
ですがお客さんが満足できる仕上がりにすることが最大の目標なので、納得いただけるまで何度もやり直させていただいております。
以上です。
クリーニングのご用命はこちらからどうぞ!
靴・バッグクリーニングは専門店にお任せください!
【web】